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FXコラム
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気になるギリシャ不安。為替にはどんな影響があるの?
FXに興味は出てきたけど、最近再燃しているギリシャ不安の影響が気になりますよね。為替にはどんな影響があるのでしょうか?
通貨の価値は相対的なもの
そもそも国際情勢は為替にどんな影響を与えるのでしょうか?
ある国に悪いことが起こると、関連する通貨を買っていた場合必ず損をするものかというとそうでもありません。
何故なら通貨の価値は相対的に決まるためです。通貨ペアのうち片方の価値が下がると、もう一方の価値は上がったと捉えられるのです。
例えば、米ドル円のレートが100円だったとしましょう。
なんらかの理由で米ドルの信用が落ちた場合、世界中の投資家が米ドルを売り出し、市場には米ドルが溢れます。
供給が需要を上回るとその商品の価格は下がるので、米ドル円のレートが98円まで下げます。98円で1ドルを買えるということになるので、より少ない円でドルを買える、つまり円高ドル安の状況となります。
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安く買っても必ずしも得をするわけではない
では上記の場合、下がった他国通貨を買えば絶対に得をするのかというと必ずしもそうではありません。
為替で利益を出すためには、投資先の通貨価値が上がることが絶対条件です。非常に稀なことではありますが、ギリシャ不安のような規模ですと、投資先の国が債務不履行(借金を返せない状態になること)に陥り、通貨価値が下がるどころかその国の通貨自体が全くの無価値になってしまう可能性もあります。
また、上記のような不安があると、いくら安くなっても他の投資家が買いたがらない、つまり自分の買った通貨を誰も買わなくなる可能性もあります。
(※ギリシャの場合ユーロを採用しているため、それによりユーロまで無価値になることは無いと思われます)
その場合投資した資金は全て水の泡になってしまいますので、結局のところは投資家自身が正確な判断を下すことが大切です。
ギリシャ不安がもたらす影響
では具体的にギリシャ不安では通貨にどのような影響を及ぼすのでしょうか?
そもそもギリシャでは2001年よりユーロを導入していますので、ギリシャ不安はユーロの値動きに直結します。ことの発端は2009年にギリシャで新政権が樹立し、旧政権の不正を公開したことでした。これによりギリシャの大幅な財政赤字が明らかとなり、ギリシャ国債(ギリシャが発行する、言わば借金)の価値が暴落し、それに伴いユーロも下落しました。このギリシャ危機に対して2010年以降IMFやEU、民間からも、ギリシャの緊縮財政を条件とした大規模な融資が行われました。
そのおかげでギリシャ財政は徐々に改善したものの、国民の生活は苦しくなるばかりで大規模なデモや暴動が発生し、ついに2015年1月の総選挙では最大野党であった反緊縮派のSYRIZAが勝利してしまいました。
その結果EUは再びギリシャへの不信感を強め、現在はギリシャへの融資を継続するかどうかで協議が続いています。
仮に追加融資を受けられなかった場合、ギリシャはすぐにでも債務不履行に陥ってしまうことになりますので、その場合にはリスク回避のため円が買われる動きとなる可能性もあります。その場合円高となりますので、日本人にとっては他国通貨が安くなり、今が買い時となるでしょう。
いずれにしても、この騒ぎの収束地点では大きく為替も株価も動くこととなりますので、正しい方向に張っていれば大きく利益を得ることができそうです。
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